校長メッセージ

北海道大学総長 新渡戸スクール校長
名和豊春

近年、「グローバル化」という語によって象徴される社会の急激な変化に対応するため、個々の専門性を超えてチームで問題に立ち向かい、新たな社会的価値を生み出すことができる人材の必要性が高まっています。北海道大学は創基150周年となる2026年に向けて、2014年に「北海道大学近未来戦略150」を策定し、「専門的知識に裏付けられた総合的判断力と高い識見、並びに異文化理解能力と国際的コミュニケーション能力を有し、国際社会の発展に寄与する指導的・中核的な人材を育成する」ことを掲げました。

また、このミッションの実現に向けて、グローバル人材を育成するための特別教育システム「NITOBE 教育システム」(New Initiative in Teaching Opportunities for Best Education)を構築しました。

本教育システム名の由来である新渡戸稲造は、本学の前身である札幌農学校の第2期生であり、豊かな精神性と真摯な活動により、国際連盟事務局次長を欧米人以外で初めて務めた近代日本きっての国際人です。新渡戸の名を冠した本システムの特徴は、 (1)グローバル人材に不可欠な英語力を含む高度のコンピテンシーの獲得、(2)アクティブ・ラーニングを駆使した能動的な修学力の獲得、(3)修学ポートフォリオを活用した学びの可視化・効率化、(4)同窓会ネットワークを活用した実学に基づいた教育・キャリア支援です。

2013年に学士課程向け特別教育プログラムの「新渡戸カレッジ」を、また、2015年に修士・博士課程向け特別教育プログラムとして「新渡戸スクール」を開校し、本教育システムを稼働しております。

「新渡戸スクール」では、異なる国籍や言語、文化、多様な専門性を背景に持つ学生が集い、「国際社会の縮図」を教室内に創り出し、徹底したチーム学習を通じて、各所属大学院で修得する高度な専門性に加え、「主体性」、「コミュニケーション能力」、「課題解決能力」などの力を養成し、社会の発展に寄与する人材を育成します。

また、すでに社会で活躍されている同窓生に、メンターとして協力いただき、新渡戸スクール生の学修やキャリア設計を支援します。スクール生同士の大学内での横断的な人脈だけでなく、同窓生や教員も含めた多彩な人的ネットワークが、将来、国際社会で指導的・中核的な人材として活躍するうえで、強力な味方になると信じます。

北海道大学の大学院で学ぶ皆さんが、新渡戸スクールで学び、国際社会に存在する様々な問題を創造的に解決できる力を身につけ、活躍する日が来ることを祈念して、私の校長としての挨拶とさせていただきます。